ポジティブ心理学

成功するためには楽観的に生きる必要がある!起き上がる力の学び

楽観的な人とは自分の身に悪いことが起こらないと思っている訳ではありません。

悪いことは起きるかもしれないが、「ものごとは必ず打開できる」「どんなことがあっても必ず対処できる」と強く信じています。

単なる能天気とはまるで違います。

楽観的なリアリストを志す

楽観とはいつも上機嫌でいるわけではなく、意義深い生活に積極的に関わり、打たれ強い心を育む。そして「自分で状況をコントロールできる」という気持ちを持ち続けることです。

ただハッピーな思考をするだけで良いことが起きるなどとは考えず、想像的かつ粘り強く行動する姿勢がなければ、楽観は力を発揮できません。

アメリカのケンタッキー大学、心理学者スーザン・セガストロームは楽観について次のように語っています。

「楽観が幸福につながるのは、そうした思考によって人が人生に積極的に取り組むようになるからだ。悲観主義者がもっていない魔法のハッピー・ジュースを楽観主義者が手にしているからではない。」

楽観的な思考と行動を志向する性質とが結びついてこそ、楽観はさまざまな利益をもたらします。

真の楽観主義者は困難に直面しても簡単にはあきらめず、倍の努力をしてでも問題を克服する道を見つけ出そうとします。

楽観主義とは人が表層レベルで何を考えるかよりも、何を行うかに、そして脳がどう反応するかに深く関わっています。

それは科学的な調査結果からも裏付けられています。

 

9.11の災厄でさえ人は絶望しなかった

2001年9月11日。

2機の旅客機が世界貿易センターに突っ込んだ時、学生時代だった私は寮のテレビで、リアルタイムでニュースを見ていました。

これがとても現実のこととは思えなかったのを覚えています。

同時多発テロ事件から数週間後、ニューヨークでは思いがけない変化が起きていました。

それまで「自己中心的で」「粗野で」「短気」だと思われてきたハードボイルドなニューヨーカーが、温厚で地元意識に富んだ新しいニューヨーカーに変身しました。

『CBSニュース』と『ニューヨークタイムズ』紙が事件から1年後、1008人を対象にした調査によると、回答者の82%がニューヨーク市は事件を境に良いほうに大きく変わったと感じていたようです。

不安や動揺は依然として残ってはいましたが、多くの回答者は「ニューヨーク市民は以前よりも尊大でなくなり、以前よりも親切になった。」「地域や人とのつながりを以前より大事にするようになった。」と語っています。

そして回答者の多くは、家族や友人と多くの時間を過ごすようになるなど、自身の生活にも実際に変化が生じたと語りました。

CNNのリポーターのゲイリー・タックマンは9.11を、ニューヨークという土地の性格を変えたターニングポイントに位置付けました。

今この街にはより人間的で、親切な空気が漂っていると主張しています。

オプティミズム・バイアス

人間の脳は未来に常に希望をいだくように配線されているようです。

楽観は人間が生き延びるために、自然が磨き上げた重要なメカニズム。

そのおかげで私たちは、ものごとがみな悪いほうに向かったいるように見えるときでさえ、前に進むことができます。

心理学者はこれを「オプティミズム・バイアス(楽観的偏向)」と呼んでいます。

程度の差はありますが、このオプティミズム・バイアスの魅力に屈しない人はほとんどいません。

偉大な発明家トーマス・エジソンに学ぶ楽観性

エジソンはある朝電話で、自分の工場で火事がおきたことを知らされました。

1億2000万ドルを費やした設備や建物にも火の手が回っていました。

悪いことは重なるもので、保険会社には損失のほんの一部しか保険ではカバーできないことを通告されたのです!

ところがエジソンは取り乱すどころか、友人や家族を呼び、彼の愛した工場や実験室が炎につつまれるのを一緒に見物させました。

さすがに友人たちは怪訝に思ったようですが。

怪我人が一人もおらず、生命の危険もないと確認できると、彼はこの光景を楽しんでいるようですらありました。

エジソンの目には燃え盛る炎が、もっと良い工場の再建に乗り出す絶好のチャンスとして映っていたようです。

この火事の後、エジソンはすぐにチームを集め、新しい工場と実験室の再設計にのりだしました。

家事から数週間後には再建工事が始まり、一年もしないうちに新しい工場は完成し利益を生むようになったのです。

エジソンは被害よりもむしろチャンスに目を向けました。

災いに出会っても折れない心と前に進み続ける力は、楽観主義のいわばトレードマークです。

私はこの事実を知ってから、業績が悪くても「まだオフィスは燃えてすらいない。」と前向きに考えるようになりました。

 

楽観とはポジティブ・シンキングとは異なる

楽観とは「ポジティブに思考する力」というよりも「ポジティブな行動を起こす力」のことを指します。

これらふたつは互いに無関係ということではありませんが、楽観がもたらす実りを刈り取る役は、思考ではなく行動が果たすはずです。

楽観的な思考形式には少なくとも、以下の3つの利益があると考えられます。

  • 健康と幸福の向上
  • 危機のあとでも元気を取り戻す力
  • 成功する可能性が増す

立ち直る力が強く、成功しやすく、そしてより幸福な人生を歩みたいものですね。

そのためには日々の学びが欠かせません。

楽観に関しましては、オックスフォード大学感情神経科学センター教授のエレーヌ・フォックス氏が著した「脳科学は人格を変えられるか?」がとてもオススメです。

私は「脳科学は人格を変えられるか?」をAmazonから中古で¥570で購入しましたが、今年に入って一番面白い本だと感じました。

私は左脳(左前頭前皮質)に障害を持って生まれていますので、幸福を感じづらく不安や恐怖を感じやすい体質なのかもしれません。

左脳についても記されていたので、大変学びになり改善策も見出せました。

人間の脳は計り知れない可能性を秘めているのが分かる本です。

 

楽観に関してオススメの書籍一覧

以下のリンクから本を購入できます。